勤怠管理の方法について。

スタッフブログ

印刷業界は昔、「3K(キツイ、汚い、危険)」のイメージが強い業界でした。
しかし、働き方改革関連法の施行に伴って印刷業界も変革を求められるようになり、
弊社もご多分に洩れず、印刷業界特有のイメージ通りの会社だったかもしれません。
このままではいけないと思い、数年前から働き方改革を推進していくこととなりました。

生産性を高めるために、手書き伝票の廃止・業務システムの導入・バーコード管理・
サーバー管理・情報の見える化をすすめ、さまざまな効率化を図りました。

その中で、勤怠についてはタイムカード打刻の集計から計算まで、すべてアナログで対応していたため、かなりの時間を費やしていました。
勤怠管理システムは様々な会社が販売していますが、使用するためにはユーザーあたりの月額費用が必要だったり、自社独自の勤怠ルールの反映が難しい等のデメリットがあります。
業務効率化のために、VPN環境や自社サーバーの導入は進めていましたので、この環境でうまく構築できないかと考えました。

ICカード、リーダー、PCの準備

アナログのタイムカード以外の客観的な記録方法として一般的なのは、ICカードを利用することです。
そこで、ICカードを利用した勤怠管理システムを作成することにしました。
詳細は割愛しますが、用意したのは「ブランクのICカード(1枚あたり100円ぐらい)」「ICカードリーダー(3,000円ぐらい)」「クライアント用ノートPC1台(2~3万円ぐらい)」
ICカードはカードタイプではない20~30mm程度のシールタイプもあります。
こちらは多少高いのですが、サイズも小さく、スマホやキーホルダーに内蔵できるため便利です。
あとはICカードの読み書きで使用する「OpenSC」というユーティリティをダウンロードし、プログラムを作成します。

ICカードへの情報書き込み

ICカードへの書き込みも「OpenSC」を介して行います。
暗号キーと特定情報の書き込みを簡単にできるようなプログラムを作成します。
カードの管理がしやすいようにシンプルな構造にし、総務課でICカードの管理を行います。

ドアロックとの連携

ドアロックは閉まるとオートロックがかかる仕組みでセキュリティー会社へ依頼していました。
カードリーダーの機能はあったのですが専用のICカードがなく使用していなかったため、今回の勤怠管理に合わせてセキュリティー会社と打ち合わせをし、勤怠管理用ICカードとドアロックの連携機能を追加しました。

勤怠情報管理

勤怠情報は、どのソフトウェアにも連携がしやすい「csv」で保存し、プログラム自体には社員さん、パートさん各自の勤怠ルールや、働き方改革関連法の中小企業ルールを適用します。
総務課の方と何度も話し合い、細かくルールを決めていきます。
有給取得状況、時間休の管理、時間外労働の上限管理等の必要な情報を一覧で閲覧でき、給与システムに手間なくインポートできる仕様にします。

見える化

勤怠管理システムはできましたが、本来の目的は「働き方改革」です。
勤怠情報を見える化し、各部署の業務見直しの指標として有効活用していただかないといけません。
「勤怠情報はサーバー内にありますよ」と伝えても、データがある場所に見に行かなければいけません。
そこで、毎日の勤怠情報を各部署の管理者に自動でメール配信するように設定しました。
朝、出社をしてまずはメールを開きます。今日時点で課員の勤怠具合や偏り、法令の範囲内での勤務が可能かがわかるようになります。
特定の人員や部署に負荷がかかっている場合は、業務負荷が高いのか、そもそも人員が足りていないのかをヒアリングし、にっちもさっちもいかない状態になる前に対策をたてることができるようになりました。

仕組みを活用する

既存の仕組みに問題がないかを点検し、問題があれば見直す方法がないかを模索する。
イニシャルコスト、ランニングコスト、将来の費用も加味して柔軟でわかりやすい仕組みにして運用する。
弊社では常に改善できることを考え、生産性の向上に努めていこうと思います。

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