最近、一般のお客様と打ち合わせする機会が多く、その際に何気なく使っていた用語が理解されないことが多々ありまして(初めての方でしたので当たり前ですが)、改めて校正に関する用語を解説しようと思います!
おおまかなの流れとしては、①打ち合わせ→②受注→③入稿→④校正~校了→⑤印刷~納品 となっており(場合によっては異なることもあります)、今回は③~④の工程で使う用語の解説となります。
入稿(にゅうこう)
「入稿(にゅうこう)」とは印刷会社に対して、お客様側から印刷に使用するデータ・原稿をご支給頂くことです。
入稿形式としてはメール添付やデータ便経由でお送りいただくのが最近の主流となっております。もちろん、USBやCDに焼いたデータ、紙媒体の原稿での入稿も受付可能です! 当社はISO27001を取得しており、お預かりしたデータの取り扱いには細心の注意を払っておりますのでご安心ください。
また、入稿でいただく原稿にも種類がありまして、そのまま印刷に使用できる完全データでの入稿もあれば、当社でデザイン編集を行うための原稿として、画像データやテキストデータを支給していただく場合もあります。
原稿を入稿いただいた後の流れとして、この後に登場します校正の工程へと進みますので、順を追ってご説明します。
ちなみに、完全データでご入稿いただいた場合は、この後に解説します校正の工程をスキップしてそのまま印刷へと進めることがほとんどです。
校正(こうせい)
入稿でいただいた原稿をもとに、制作担当がデザイン・編集した最初の見本データを「初校正(しょこうせい)」と言います。初校(しょこう)と省略して使うことも多いです。
初校正では、渡した原稿がちゃんと使われているか、文字の抜けや漏れがないことなどをチェックするほかに、デザインの方向性が自分のイメージしたものから外れていないか確認することが特に大事です。
細かな点であれば後からの修正でも対応できますが、何回も校正を重ねて終盤に差し掛かったとき大幅な変更が入ってしまうと、それまでの作業が無駄になってしまうこともあります。印刷会社とお客様、お互いが割く時間をなるべく減らすよう、初校正の時点でイメージと大きなズレがないかなどを確認しましょう!
また、初校正以降の校正にも名称がございまして、2回目の見本データを2校正または再校正、3回目のデータを3校正と呼び、以降は校正の回数に合わせて「○校正」と呼ぶのが一般的です。
校了
校正の確認を行い、最終的に印刷データとして問題ないという状態になったことを「校了(こうりょう)」と言います。ここまでくると、お客様の立場では一安心かと思います!(印刷会社的にはここからも気が抜けません)
校了になった後は、印刷会社が印刷・製本~納品までの手配を行います。校了の時期が未定だと、校了時点から納品スケジュールを立てることが多いのですが、あらかじめ納品希望日がある場合はスケジュールを逆算して、いつまでに校了にしなければいけないのか確認してから校正の段取りをつけます。ロットによっては後からの納期変更が難しい場合もございますので、事前のスケジュール管理を印刷会社側に依頼して、それに沿って進行することが大事です。
例外的に、お客様に校正を行わず印刷会社側でデータの修正・校了をすることがあるのですが、これは「責了(せきりょう)」と言います。例えば、日付部分だけを修正する場合などの簡単な修正の場合には、お客様から事前に許可をいただいて印刷会社の複数人で校正を行いそのまま責了で進行することがあります。責了のメリットは、校正の手間が発生しないのでお客様側に確認の負担がかからないこと、その分スケジュールに余裕をもって作業にとりかかれることが一般的に挙げられます。
まとめ
「入稿・校正(初校正~)・校了」の用語の意味をある程度把握しておけば印刷会社とのやり取りもスムーズに行えますので、参考にしていただけると幸いです。